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2010年3月27日 (土)

TTLのはなし

TTLとは
TransistorTransistorLogic で、初期のロジックICの種類です。この前にはDTL( DiodeTransistorLogic)このあとはCMOSと集積回路の進化の過程で使われてきました。
現在では俗に 5V系のロジック信号をさしますが、正確にはTLL とは使い方として負論理での使用が前提のものでした。つまり何も接続しないオープンの状態が High レベルで、入力をショートするとLowと規定されます。Ttl
ハード的には
入力に820Ω程度でGNDにショートした時Lowと判定される。このとき電圧は1V程度なので約 1mAぐらい流す必要がありました。このロジックを例えば5個同時に駆動したい場合、出力にはだいたい5mAぐらい流せる必要があるので、ICの規格ではファンアウトという規格で何個のICを駆動できるかという性能が評価されていました。この点では電流を流し出す(Highを出力する)必要はあまりないので現在のCMOSとは違って出力レベルも電源まで出力できないのが普通でした。スピードは 約 10〜20MHz程度が限界で当時のCPUの8MHz程度のクロック周波数では問題なく使用していました。
しかしながら比較的伝送ラインが低インピーダンスなので長く用いられ、現在のようにCMOSの時代になってもTTL出力といって5Vデジタル信号の代表的な信号として呼ばれています。
例をあげるとインバーターICが TTLでは 7404 という品番で、それが高速化して 74LS04 となり、CMOSになって 74HC04 、COMSの高速化 74AC04 などに進化してきました。現在では入力閾値レベルをTTLに合わせた CMOSで 74HCT04 というものも出ています。
ソフト的には
通常消費電流が少ないのは入力がHighの場合なので、待機電力を少なくしたい場合は Normal Highでの設定が有利です。この点からかスイッチのマトリックススキャンなどスイッチを入れると接続してLowになる・通常は プルアップ抵抗で Highモードという使い方が多いのは、TTLの特性からでしょうか?
スイッチを入れると High入力になるロジックはあまり見ませんでしたね。

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